予防歯科

よい状態をキープするための予防歯科

むし歯や歯周病は失った部分を取り戻すことができない病気です。治療を受けるのは、よい状態が失われてしまったため、そこを人工的に補って状態を改善するということであり、天然自然のよい状態までに回復することはできません。
予防歯科は、よい状態を失うことなくキープしていくためのものです。欧米では治療よりも予防に重きを置いた受診が一般的になっており、日本でも健康寿命を延ばす観点から予防歯科を受診される方が増えてきています。

予防歯科のメリット

むし歯になってしまうと歯の状態により、麻酔、歯を削る、神経を抜く、抜歯する、詰め物・被せ物・ブリッジ・入れ歯・インプラントなどで補うなどの治療が必要になります。そして、状態が悪化するにしたがって、治療の身体的、時間的・経済的なご負担は大きくなっていきます。

むし歯はプラークや歯石などに潜んだむし歯菌が糖を分解して酸を作り、それが歯を溶かすことで発症します。エナメル質の表面を少しだけ溶かしている程度でしたら、削る必要なく、歯科処置で再石灰化を少し助けてあげて治すことが可能です。
こうした初期段階のむし歯は自覚症状が全くありませんので、定期的に歯科検診を受けて見つけるしかありません。こうした検診と処置だけでしたら、長く定期的に受け続けるとしてもトータルでは治療よりかなり費用を抑えられます。もちろん、お身体やお気持ちへの負担も抑えられますし、よい状態の口内を保っていけるため、さまざまなトラブルも未然に防げます。

当院の予防歯科メニュー

検診

歯と歯ぐき、そして口内の状態をしっかり確認し、異常の有無、噛み合わせの状態、歯並びなどの現状を把握します。

歯石除去

細かい食べカスを餌にして口内細菌が繁殖するとプラーク(歯垢)ができます。歯磨きで取り切れなかったプラークはやがて固まって歯石となります。歯石は酸素を嫌うむし歯菌や歯周病菌にとって非常に住みやすい場所であり、むし歯菌や歯周病菌が大量に生息しています。
もともと歯石のできる位置は日常のブラッシングでは手入れが行き届かない場所です。さらに、歯石は歯に強くこびり付いているため、日常の歯磨きできれいに落とすことはできません。
歯科クリニックでは専門の器具を使用し、歯にダメージを与えずに歯石を徹底的に除去するプロフェッショナルケアを行っています。

PMTC

歯と歯の間などを含めた歯の表面を、徹底的にきれいにするプロフェッショナルなクリーニングです。歯の表面にはバイオフィルムという汚れの薄い膜が強固に張り付いています。ここにはむし歯を起こすミュータンス菌が大量に生息しているため、これをきれいに取り除くことでむし歯リスクを下げることができます。
このクリーニングでは目に見えないほど細かいデコボコを消して滑らかな表面に仕上げるため、プラークがつきにくい状態になります。バイオフィルムがなくなることで歯がもともと持っていた自然な白さが戻り、取り切れなかった汚れがなくなって口内や息もさわやかになります。

日常のケア指導

むし歯や歯周病予防には、ご自宅で日々行っていく口内の質の高いケアが不可欠です。歯石除去、PMTCといったプロケアはあくまでも「取り切れなかった汚れ」を落とすものです。磨き残しのないブラッシングは大人でもかなり難しいため、当院では正しいブラッシングを丁寧に、わかりやすくご指導しています。
歯ブラシの持ち方、力加減、角度、動かし方など場所によって適した磨き方を身に着け、むし歯や歯周病リスクを軽減させましょう。また、歯間ブラシやデンタルフロスの使い方などもしっかりお伝えしています。

 

カウンセリング

食習慣や食事内容によって口内の状態はかなり変わってきます。ケアをしているのにトラブルが起きやすい場合、食事などの生活習慣がその原因になっているケースは少なくありません。当院では歯科予防の観点から有効な生活習慣についてお伝えし、無理なくできる範囲での改善方法についてご提案しています。

シーラント

歯の細かい溝や歯の間にある隙間は、プラークや歯石がたまりやすい場所です。子どもの歯は軟らかくてむし歯になりやすく、奥歯の溝が特に複雑で手入れがしにくいため、歯科医療用のプラスチックでそこを埋めるシーラントが有効です。

フッ素塗布

むし歯菌の出す酸によって歯の表面が少し溶かされても、歯の再石灰化によってある程度は修復されます。フッ素はこの再石灰化を促進し、歯の質自体を硬く・強くする効果があるためむし歯予防に有効です。
フッ素配合の歯磨き粉でも多少の効果は見込めますが、歯科クリニックのフッ素塗布は歯の表面にまんべんなく高濃度のフッ素を塗るため、高い効果が得られます。まだ歯が軟らかく、むし歯になりやすい子どもの歯には特に定期的なフッ素塗布が有効です。

予防治療のメリット

歯を削ると歯の寿命はその分だけ短くなってしまいます。むし歯が進行して神経を抜いた場合には、さらにその歯の寿命は短くなります。そこで、重要なのは治療を受けてよい状態になったら、それをできるだけ長く保つことです。口内の状態を健康に保つことは、健康寿命を伸ばす効果やクオリティ・オブ・ライフの向上など、さまざまな効果につながっています。

食事を自由に楽しめる

口内にトラブルがあると、おいしいのに食べにくい・不快感があって楽しめなくなる食材が出てきます。食事を自由に楽しむためには、健康な歯や歯ぐきが不可欠なのです。また、うまく咀嚼できない場合には、噛む回数が減り胃腸への負担を増やしてしまうことも起こります。噛む回数が減ると唾液も少なくなるため、むし歯などのリスクも上昇してしまいます。また、噛むことは脳への血流を増加させて脳を活性化させますので、噛まなくなることは脳にもよくないのです。

会話を気兼ねなく楽しめる

歯や歯ぐきは表情に大きな影響を与え、印象を変えてしまいます。また、歯の状態は発音にもかかわっているため、口内の状態が悪くなると発音が不明瞭になる傾向があります。また、歯がない、入れ歯や銀歯が気になるなどで気兼ねなく笑ったり話したりできなくなることもよくあります。口内のトラブルを解消し、よい状態を保つことで、会話などのコミュニケーションを気兼ねなく楽しめるようにしましょう。

全身のバランスを整える

顎は頭や首など大事な部分に近いため慢性的な肩こりや頭痛がかみ合わせによって起こっているケースは珍しくありません。また、顎はとても大きな関節ですから、かみ合わせの微妙なズレは全身に大きく影響を及ぼします。歯は毎日の咀嚼で少しずつすり減るため、かみ合わせは日々変わっていきます。また、むし歯や歯周病になるとかみ合わせは大きく乱れます。
特に歯周病は歯肉が炎症を起こして歯をうまく支えられなくなり、さらに進行すると歯を支える顎の骨が溶けて歯がグラグラ動くようになってしまいます。食いしばりや歯ぎしりなどの癖があるとかみ合わせが乱れやすくなるだけでなく、むし歯や歯周病、そして顎関節症のリスクも高くなってしまいます。

TEL:048-229-6480 ムシバゼロ24時間WEB予約
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